2021.10.28

「平戸神楽」伝統の舞

国指定重要無形民俗文化財「平戸神楽」


秋晴れの温かい日。遠くから太鼓や笛の音が聞こえてきました。

毎年10月24日から10月27日の期間、平戸城内に位置する亀岡神社では、秋の大祭「平戸おくんち」が行われます。

盛大にさまざまな神事が行われますが、なかでも一番の見どころは「大大神楽」です。この大大神楽では1番から24番までの舞が奉納されますが、全24番のすべての舞がみられるのは年に一度この日だけ!10月26日の亀岡神社のみとなっています。



敷地内にある神楽殿には多くの見物客が訪れ、伝統の舞を静かに見守り、舞が終わると大きな拍手が起こります。地元の小学生も見学に訪れ、賑わいを見せていました。



 平戸神楽の十三番目の舞「二剣」


「二剣」は祓いの神楽で、平戸神楽の中でも代表的な舞の一つです。太刀を口にくわえ、小太刀を両手に乱れ舞う様は思わず息をのむほどです。この舞に使用される刀は真剣が使われており、刀を鞘から引き抜くとその迫力で会場からはどよめきが起こりました。

亀岡神社関係者の方に話をお伺いしたところ、「二剣は真剣を使った舞であるため非常に神経を使う。練習の際にもときどきケガをすることもある。」と高度な技術が必要で、危険を伴う舞であるとのことでした。



大大神楽も後半になると場所を拝殿に移し行われます。




平戸神楽の十七番目の舞「猿田彦」


「猿田彦」は二剣と並ぶ平戸神楽の代表的な舞です。天孫降臨の際、猿田彦が天孫の先導をする一幕を演じており、猿田彦ら舞人の問答シーンは能や狂言にも似ていて、問答に耳を傾けると、神話が思い起こされてきます。



なお、この大大神楽の模様は日本の祭りを紹介するテレビ番組「ダイドーグループ日本の祭り「舞う平戸神楽」」にて2021年12月5日(日)午後2時30分にNBC長崎放送にて紹介されます。




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